放射線室

放射線室

放射線室では主にCT検査、一般撮影検査、超音波検査を行っています。精神科単科の施設であるため、頭部の器質的疾患の除外を目的とした頭部CT検査と、身体の病状を把握するために胸部撮影を行うことが殆どですが、80列MDCT装置の導入をきっかけに身体合併症に対する胸部・腹部などのCT検査も少なくありません。またCT検査をおこなうにあたり、少しでも楽な姿勢で安心して検査をうけてもらえるように検査中の固定具を工夫するなどの取り組みも続けています。
超音波検査は深部静脈血栓症を診断するための検査が多く、身体拘束時の仰臥位では膝部の背側からのアプローチに難渋し、側方から独自の評価方法を行っています。これらの検査テクニックを一人でも多くのスタッフが修得できるよう、専用のポケットマニュアルを作成し研修会を実施しています。

当センターには画像診断を行う放射線科医がいないため、読影に苦慮するCT画像は、ドクターネットと呼ばれる遠隔画像診断システムを利用して、近隣の医療機関に所属する放射線科専門医に読影を依頼しています。システムの概要は、当センターのCT画像をドクターネットが所有する専用の画像サーバに保管し、その画像を依頼先の放射線科医が読影した後、画像所見が返信されるシステムです。このシステムの導入により、大学病院などの画像を院内サーバに保管し、そこに所属する放射線科医が読影を行うシステムと、何ら変わりない画像診断の流れが運用されています。