当センターでは、下記項目の血液検査を院外処方せんに表示しています。
【検査項目と説明】
★血球★
白血球数 |
細菌やウイルスから守る免疫の働きをします。 |
好中球数 |
白血球の1種で、細菌や真菌から体を守ります。 |
血色素量 |
赤血球の中に含まれる酸素などを運ぶ成分です。 |
血小板数 |
出血したときに血液を固めて止血する働きをします。 |
★肝臓★
GOT(AST) |
心臓、肝臓、筋肉、腎臓などの多くの臓器に存在する酵素です。 |
GPT(ALT) |
GOTと同じく多くの臓器に存在しますが、主に肝臓に存在する酵素です。 |
血中アンモニア |
肝障害があると高くなるため肝機能の指標となります。薬剤の副作用の確認に用いることがあります。 |
★腎臓★
クレアチニン |
筋肉内にあるクレアチンの最終産物で、腎機能の重要な指標です。 |
★尿酸★
尿酸 |
尿酸値が高くなると、痛風や腎障害の原因となります。また、高い状態が続くと動脈硬化の原因となることがあります。 |
★甲状腺★
TSH |
FT4と合わせ、甲状腺機能の指標となります。 |
FT4 |
TSHと合わせ、甲状腺機能の指標となります。 |
★その他★
CPK |
筋肉や脳などの組織細胞障害の有無を判断する指標となります。精神症状悪化時にも高くなることがあります。 |
ナトリウム |
ナトリウム 体液や血圧の調節、神経と筋肉が正常に機能するのに必要な電解質です。 |
カリウム |
細胞、神経、筋肉が正常に機能するのに必要な電解質です。 |
マグネシウム |
骨や歯の形成、神経や筋肉が正常に働くために必要な電解質です。下剤服用中の方で検査を行うことがあります。 |
これらの検査の他、必要に応じ下記薬剤の血中濃度を測定することで、薬物療法の有効性・安全性の評価に役立て、治療の適正化に努めています。
【血液検査を受ける際の注意点】
- 血糖値や薬剤の血中濃度等を正しく測定するためには、前日から準備が必要なことがあります。血液検査の際は医療スタッフの指示に従い準備をお願いします。
★クロザリルの血中濃度測定ができるようになりました★
クロザリル治療を安心して続けるために、白血球数、好中球数、血糖値、HbA1c等の検査を定期的に行う必要があり、その結果を基に投与量等を検討します。
当センターでは、それに加えクロザリルの血中濃度を測定することができます。血中濃度測定を行うことで、1人1人に最適な投与量が提案できるようになります。
クロザリルの血中濃度検査は任意です。クロザリルを服用していて興味を持たれた方は、検査について主治医にご相談ください。
【参考】
- 日本予防医学協会ホームページ(https://www.jpm1960.org/jushinsya/exam/)
- 改訂6版薬剤師のための臨床検査の知識(じほう)
- 今日の治療指針2023(医学書院)
- 肝炎.netホームページ(https://www.kanen-net.info/kanennet/index)